【要約&レビュー】『八朔の雪』江戸で上方料理に挑む女料理人・澪——高田郁『みをつくし料理帖』シリーズ第1巻

レビュアー: ゆう
八朔の雪

八朔の雪

著者: 高田郁

ジャンル: 小説

★★★★★(5/5)
#小説#高田郁#時代小説#料理

3行で分かるこの本のポイント

  • 江戸で上方料理を出す「つる家」で腕を振るう女料理人・澪の物語
  • 大坂で両親を失い天涯孤独となった少女の奮闘
  • 高田郁の大人気時代小説シリーズ**『みをつくし料理帖』第1巻**

この本はこんな人におすすめ

  • 時代小説が好きな方
  • 料理・グルメをテーマにした物語に惹かれる方
  • 女性主人公の成長譚を読みたい方
  • 『みをつくし料理帖』シリーズに入りたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★★
料理描写の美しさ ★★★★★
主人公の魅力 ★★★★★
シリーズ第1巻としての完成度 ★★★★★

要約・内容紹介

澪の生い立ちと江戸へ

主人公の澪(みお)は、大坂(現在の大阪)の出身。少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身となりました。縁あって江戸の神田御台所町にある「つる家」で働くことになります。

つる家は、江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す店。澪は調理場で腕を振るい、主人夫婦とともに店を盛り立てていきます。

大坂と江戸の味の違い

本作の核となるのは、大坂と江戸の食文化の違い。上方の繊細な味付けと、江戸のパワフルな味付け。澪は戸惑いながらも、両者をつなぐ新しい料理を生み出していきます。

高田郁さんの料理描写は絶品で、ページをめくるたびに空腹になります。文庫の最後には作中の料理のレシピも掲載されており、「実際に作ってみたい」と思わせる魅力があります。

シリーズの出発点

本作は『みをつくし料理帖』という大人気シリーズの第1巻。全10巻まで続くシリーズの出発点として、澪の人柄、つる家の人々、彼女を取り巻く人間関係が丁寧に紹介されます。

NHKドラマ化もされ、時代小説の女性主人公として高い人気を誇ります。

読んだ後に残ったこと

僕はこの本を読んで、妻と息子のために料理を作る時間を見直しました。家族に食べてもらうための料理は、ただの食事ではない——気持ちを込めて作れば、それは愛情表現にもなる。

澪の「食べる人を思う心」は、現代の家庭料理にも通じる普遍的なテーマ。本書は父として、料理を作る意義を改めて教えてくれる一冊でした。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー875件超え、評価4.45と非常に高い。「料理の描写が本当に美味しそう」「澪を応援したくなる」「シリーズ全巻買いたくなる」という声が多いです。

「時代小説として物足りない」「主人公が完璧すぎる」という意見もありますが、やさしい読み心地で幅広い層に愛される作品です。

良い点

  • 料理描写の美しさと具体性
  • 澪の純粋で前向きなキャラクター
  • 江戸の町並みの温かい描写

注意点

  • 時代小説としては柔らかめの作風
  • シリーズ全巻読みたくなる(10巻)
  • 読んでいると空腹になる

この本の前後に読む本

前に読む本: 『しゃばけ』。畠中恵の人気時代小説。本書の前に読むと時代ものの入門に最適。

後に読む本: 『舟を編む』。三浦しをんの本屋大賞受賞作。仕事に情熱を注ぐ姿勢で本書と響き合います。

読了データ

項目 内容
ページ数 約352ページ
読了時間の目安 4〜5時間
図解・イラスト なし(レシピあり)
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい時代小説)

まとめ

『八朔の雪』は、天涯孤独となった少女・澪が江戸で料理人として生きていく、高田郁『みをつくし料理帖』シリーズの第1巻です。料理描写の美しさと澪の魅力。時代小説の入門としても最適な一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。