【要約&レビュー】『きらきらひかる』アルコール依存の妻とゲイの夫、それでも美しい夫婦の物語

レビュアー: ゆう
きらきらひかる

きらきらひかる

著者: 江國 香織

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#江國香織#恋愛#家族

3行で分かるこの本のポイント

  • アルコール依存の妻とゲイの夫という**「規格外」の夫婦の繊細な愛の物語**
  • 「普通の幸せ」とは何かを問う、江國香織の透明感あふれる文体が光る代表作
  • 30年以上読まれ続ける、多様な愛のかたちを描いた先駆的な名作

この本はこんな人におすすめ

  • 「普通」の恋愛小説に飽きた方
  • 江國香織の文体を味わいたい方
  • 多様な愛のかたちに興味がある方
  • 繊細で美しい文章を読みたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★☆
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
再読したい度 ★★★★★
初心者おすすめ度 ★★★☆☆
文章の美しさ ★★★★★

要約・内容紹介

あらすじ

笑子はアルコール依存で情緒不安定。睦月はゲイで恋人の紺がいる。二人は互いの事情を承知の上で結婚しました。

世間から見れば「偽装結婚」。でも二人の間には確かな信頼と愛情がある。笑子は睦月の優しさに救われ、睦月は笑子の素直さに安らぐ。そしてその間に、睦月の恋人・紺がいる。三角関係のようで三角関係ではない、不思議な関係が描かれます。

「普通」って何だろう

本書が問いかけるのは、「普通の夫婦」「普通の幸せ」とは何かということ。社会が求める「理想の結婚」に当てはまらなくても、当事者たちが幸せなら、それは本物の幸せではないのか。1991年に書かれたとは思えない、今なお新鮮なテーマです。

江國香織の文体

江國香織の文体は、透明感がありながらもどこか温かい。感情を大げさに書かず、日常の小さな瞬間を丁寧に切り取る。その繊細さが、笑子と睦月の特殊な関係を「特殊」に見せず、ただ「美しい」と感じさせます。

読んだ後に残ったこと

「普通の家族」ってなんだろう。結婚して、子どもがいて、マイホームがあって。そのテンプレートに自分は当てはまっているけれど、それが「正しい」とは限らない。

笑子と睦月の関係は世間的には「おかしい」のかもしれない。でもこの本を読んだ後、二人の関係を「おかしい」と思える方がおかしいのではないか、と感じました。大切なのは形ではなく、そこに信頼と思いやりがあるかどうか。息子が大人になった時、どんな「家族」のかたちを選んでも応援したいと思いました。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,600件超え、評価3.90。「江國香織の最高傑作」「何度も読み返している」「こういう愛のかたちもあるんだ」という声が多数。30年以上前の作品ですが、今なお新しい読者を獲得し続けています。

「話が動かない」「共感しにくい」という声もありますが、江國香織の文体が合う人にとっては宝物のような一冊です。

良い点

  • 「普通」の枠に収まらない愛の美しさ
  • 江國香織の透明感のある文体
  • 30年以上前の作品なのに今なお新鮮

注意点

  • ストーリーの起伏は少ない
  • テーマに共感しにくい方もいる
  • 文体が合わないと入りにくい

この本の前後に読む本

前に読む本: 特になし。江國香織の入門として読めます。

後に読む本: 『流浪の月』。同じく「世間の常識」とは違う関係性を描いた本屋大賞受賞作。

読了データ

項目 内容
ページ数 約210ページ
読了時間の目安 2〜3時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(短く読みやすい)

まとめ

『きらきらひかる』は、「普通」ではない夫婦の繊細で美しい愛の物語です。30年以上前に書かれたとは思えない先駆性と、江國香織ならではの透明感のある文体。「普通の幸せ」に疑問を感じたことがある方に、そっと寄り添ってくれる一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。