【要約&レビュー】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』多様性を学ぶ英国中学生の物語
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
著者: ブレイディ みかこ
ジャンル: 小説
3行で分かるこの本のポイント
- 英国の「元・底辺中学」に通う息子の日常を通じて人種差別・貧困・ジェンダーを描く
- 「エンパシーとは何か」——多様性を考える最高の入門書
- 重いテーマなのにユーモアと温かさに溢れた読みやすいノンフィクション
この本はこんな人におすすめ
- 多様性や差別について考えたい方
- 子どもの教育に関心がある方
- 海外の学校事情を知りたい方
- ノンフィクションが好きな方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★★ |
| 再読したい度 | ★★★★☆ |
| 初心者おすすめ度 | ★★★★★ |
| 考えさせられ度 | ★★★★★ |
要約・内容紹介
あらすじ
著者ブレイディみかこは、アイルランド人の夫と英国ブライトンに暮らす日本人。息子はカトリックの名門小学校を卒業後、あえて「元・底辺中学」と呼ばれる公立中学に進学します。
そこは人種も階層もバラバラな生徒が集まる多様な世界。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー少年、貧困で制服が買えない同級生。息子は日々さまざまな問題に直面しながら、自分なりの答えを見つけていきます。
エンパシーの授業
印象的なのは「エンパシーとは何か」を授業で問われるシーン。シンパシー(同情)ではなく、エンパシー(共感)。自分と違う立場の人の気持ちを想像する力。息子はこの概念を学び、実際の生活で実践していきます。大人が読んでもハッとさせられます。
子どもの柔軟さ
大人が凝り固まった常識にとらわれている間に、子どもたちは軽々と境界線を越えていく。差別的な発言をする友人に対しても、拒絶するのではなく対話を試みる。その姿勢に、親である著者自身が学ばされていく構図が秀逸です。
読んだ後に残ったこと
3歳の息子が大きくなった時、こんな問題にどう向き合うのだろう。日本にいると人種差別は遠い話に感じますが、「違いを持つ人」との共存という意味では全く他人事ではありません。
この本で一番刺さったのは、「自分とは違う誰か」の靴を履いてみる想像力の大切さ。フリーランスとしていろんな人と仕事をする中で、この視点をもっと意識したいと思いました。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー1,350件超え、評価4.38。「全国民が読むべき」「子どもと一緒に読みたい」「笑って泣ける」という絶賛の声が多数。毎日出版文化賞特別賞受賞。
「エッセイなのでストーリー性が薄い」「英国の話なので日本とは事情が違う」という声もありますが、描かれているテーマは国境を超えて普遍的です。
良い点
- 重いテーマをユーモアと温かさで描いている
- 「エンパシー」の概念が腑に落ちる
- 親子の対話が自然で、教育書としても優秀
注意点
- 小説ではなくノンフィクション(エッセイ)
- 英国の教育制度に馴染みがないと最初少し戸惑う
- 読後に自分の偏見に気づいて少し凹むかも
この本の前後に読む本
前に読む本: 特になし。多様性を考える入門書として最適。
後に読む本: 『何者』。自分のアイデンティティと向き合う青春小説。「自分は何者なのか」を問う点で通じるテーマがあります。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約260ページ |
| 読了時間の目安 | 3〜4時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★☆☆☆(エッセイ調で読みやすい) |
まとめ
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』は、英国の元底辺中学を舞台に、人種・階層・ジェンダーの問題を親子の視点で描いたノンフィクションです。重いテーマなのに温かくて笑えて、読後に世界の見え方が変わる。大人にこそ読んでほしい一冊です。
この記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。