【要約&レビュー】『国宝 下 花道篇』芸に生きた男たちの壮絶な人生——吉田修一の芸術選奨文部科学大臣賞受賞作完結編
国宝 下 花道篇
著者: 吉田修一
ジャンル: 小説
試し読みもできます
Amazonで『国宝 下 花道篇』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 芝居だけに生きてきた男たちの壮絶な人生を描く完結編
- 芸術選奨文部科学大臣賞・中央公論文芸賞をW受賞の傑作
- 『悪人』『怒り』の吉田修一が描く芸道の頂点を追い求める物語
この本はこんな人におすすめ
- 『青春篇(上)』から続けて読みたい方
- 歌舞伎・伝統芸能に興味がある方
- 吉田修一作品のファン
- 人生をかけて何かを成し遂げる物語に惹かれる方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★★ |
| 歌舞伎描写の迫力 | ★★★★★ |
| 人生の深さ | ★★★★★ |
| ラストの余韻 | ★★★★★ |
要約・内容紹介
芸に命を賭した男たち
主人公は、任侠の家に生まれながら、歌舞伎役者として歩み始めた喜久雄。彼のライバルは、名門梨園の跡取り・俊介。二人の対比と交錯が、上巻「青春篇」から続く物語の軸です。
「花道篇」となる本巻では、彼らが壮年から晩年へと差し掛かっていきます。芸に命を賭した男たちの人生の境地が、ここにある——。
人生の境地
鳴りやまぬ拍手と眩しいほどの光。観客の熱狂。そして、その裏にある孤独と犠牲。喜久雄と俊介は、その命を賭してなお、見果てぬ夢を追い求めていきます。
「国宝」と呼ばれる存在になるまでに、どれほどのものを捨て、どれほどのものを得るのか——。本書は芸術を究めるとは何かを、圧倒的な筆致で描き切ります。
吉田修一の最高傑作
『悪人』『怒り』『路』など、社会派小説の名手として知られる吉田修一さん。本作は毛色を変え、歌舞伎という日本の伝統芸能を題材にした長編です。
2019年に芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞。吉田修一さんの小説家人生における金字塔とも言える一冊です。
読んだ後に残ったこと
僕はこの本を読んで、「一つのことを極める人生」に憧れました。フリーランスの僕は、日々の仕事に追われて、一つの道を深く突き詰める時間が取りづらい。
喜久雄のように、全てを投げ打って一つの芸に命を賭ける——そういう生き方は、誰にでもできるわけじゃない。でも、自分にとっての「芸」をもっと深めていきたい、と思わせてくれる傑作でした。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー867件超え、評価4.58と非常に高い。「吉田修一の最高傑作」「歌舞伎を観に行きたくなる」「泣きながら読んだ」という声が多いです。
「歌舞伎の専門用語が多い」「長くて読み通すのが大変」という意見もありますが、「読んで良かった本」として圧倒的な支持を得ています。
良い点
- 歌舞伎描写の迫力と情緒
- 喜久雄と俊介の対比の鮮やかさ
- 読後に残る圧倒的な余韻
注意点
- 上下巻を通読する必要
- 歌舞伎の専門用語が多い
- 壮絶な人生描写で感情のエネルギーを使う
この本の前後に読む本
前に読む本: 上巻『青春篇』を先に必読です。本書は完結編なので、上巻なしには楽しめません。
後に読む本: 『たゆたえども沈まず』。原田マハの芸術小説。本書と同じく芸術に生きた男たちを描きます。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約432ページ(下巻) |
| 読了時間の目安 | 6〜7時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★★☆☆(歌舞伎知識があると◎) |
まとめ
『国宝 下 花道篇』は、芝居に命を賭した男たちの壮絶な人生の境地を描く、吉田修一の最高傑作『国宝』の完結編です。芸術選奨文部科学大臣賞と中央公論文芸賞のW受賞にふさわしい圧倒的な筆致。読後に深く残る一生ものの傑作です。
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Amazonで『国宝 下 花道篇』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。