【要約&レビュー】『オニババ化する女たち』三砂ちづる——女性のからだと「行き場を失ったエネルギー」の問題を問う
オニババ化する女たち
著者: 三砂ちづる
ジャンル: 健康
試し読みもできます
Amazonで『オニババ化する女たち』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 「行き場を失ったエネルギーが男も女も不幸にする」——女性の月経・性・出産を再考する疫学者による問題提起
- 現代女性が失いつつあるもの——月経のコントロール・自然な性・出産体験——「からだとの断絶」を問う
- 賛否を呼んだ問題作——フェミニズムへの批判的視点を持ちながら女性の健康を問い直す
この本はこんな人におすすめ
- 女性のからだと健康について深く考えたい方
- 月経・出産・性に関する現代の常識を問い直したい方
- 疫学・公衆衛生の視点から健康を学びたい方
- 賛否ある議論を通じて自分の考えを深めたい方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★☆☆ |
| 問題提起の鋭さ | ★★★★☆ |
| 科学的根拠の確かさ | ★★★☆☆ |
| 現代女性への問いかけ | ★★★★☆ |
| 賛否を超えた学びの深さ | ★★★☆☆ |
要約・内容紹介
「オニババ化」という問い
著者の三砂ちづる氏は津田塾大学教授・疫学者です。「オニババ」とは昔話に登場する恐ろしい存在——著者はこれを「女性のからだのエネルギーが行き場を失ったとき、人をむしばむ力に変容する」という比喩として使っています。
「現代女性は月経・出産・性という本来もっていたエネルギーから切り離されすぎている——それが男性も女性も不幸にしている」というのが本書の根本的な問いです。
月経・出産・性の「再発見」
本書が主に問うのは「女性のからだと、社会・制度・意識の断絶」です。月経を抑制するピル・無痛分娩・性の商品化——これらを著者は「女性がからだから遠ざかる動き」として批判的に検討します。
「月経血のコントロール(布ナプキン・自然な経血コントロール)を取り戻すことが女性のからだの自立につながる」という提案は、読者に強い賛否を呼びました。
疫学者の視点からの考察
三砂氏の議論は感情論ではなく、疫学・公衆衛生の知見に基づいています。「からだのシグナルを無視することは長期的な健康リスクになりうる」という指摘は、現代の医療・育児観に一石を投じます。
実際に試してみた
男性の自分には直接体験できる内容ではありませんが、息子を持つ父親として「将来娘が生まれたとしたら」という視点で読みました。
「からだと意識の断絶が人を不幸にする」という著者の主張は、性別を超えて刺さる部分がありました。仕事のプレッシャーや日常のストレスで「からだのシグナルを無視する」ことが自分にもあると気づかされました。賛否は分かれる本ですが、問い自体は重要だと感じています。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー145件前後、評価3.46。「からだについて根本から考えさせられた」「こういう視点は大切だと思う」という声がある一方、「主張が強すぎる」「科学的根拠が弱い部分がある」という批評も。
発売当初から賛否を呼んだ問題作で、女性の健康・ジェンダー論として議論を生んだ一冊です。
良い点
- 現代医療・社会に対する鋭い問題提起
- 疫学者という専門的立場からの独自の視点
- 「からだとの断絶」という現代的テーマへの問いかけ
注意点
- 著者の主張は賛否が分かれ、すべての読者に受け入れられるわけではない
- 科学的に検証されていない部分も含まれる
- 月経・出産・性の描写が多く、男性読者には馴染みにくい内容もある
この本の前後に読む本
前に読む本: 特になし。女性の健康・からだに関心がある方の入門として手に取れます。
後に読む本: 特になし。本書で女性の健康・ジェンダーに興味が出たら、関連する社会学・医学書も合わせて読むと視野が広がります。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約230ページ |
| 読了時間の目安 | 3〜4時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★★☆☆(やや専門的) |
まとめ
『オニババ化する女たち』は疫学者・三砂ちづるが女性のからだと社会の断絶を問う問題作です。月経・出産・性という本質的テーマを再考する議論は賛否を呼びましたが、「からだと意識の断絶」というテーマは今日もなお問い続ける価値があります。
試し読みもできます
Amazonで『オニババ化する女たち』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。