【要約&レビュー】『暇と退屈の倫理学増補新版』國分功一郎——なぜ人は退屈するのか?暇を持て余すことの哲学的意味
暇と退屈の倫理学増補新版
著者: 國分功一郎
ジャンル: 哲学・思想
試し読みもできます
Amazonで『暇と退屈の倫理学増補新版』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- なぜ人は退屈するのか——この根本的な問いから始まる哲学的探究・増補新版では旧版の問いをさらに深化させた
- 「暇」は苦痛か贅沢か——暇を持て余すことの倫理学的意味・退屈と向き合う生き方の哲学
- スマホ・SNS・消費が退屈を埋める現代——「本当の暇」を取り戻すことが人間らしい生を取り戻すことだという問いかけ
この本はこんな人におすすめ
- 「なぜかいつも退屈している・充実感がない」と感じる方
- 哲学に興味があるが入口が分からない方
- スマホを手放せない自分を変えたいと思っている方
- 現代の消費社会・情報社会に違和感を持っている方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★☆☆ |
| 「退屈とは何か」という問いの深み | ★★★★★ |
| 哲学の議論の面白さ | ★★★★★ |
| 現代社会への批判的視点の鋭さ | ★★★★☆ |
| 読後の自分の生活への影響 | ★★★★☆ |
要約・内容紹介
「退屈」はなぜ起きるのか
本書の根本的な問いは「なぜ人は退屈するのか」です。「退屈は・することがないから起きるのではない——むしろ人類が農業・工業・情報社会と発展するにつれて・より深い退屈に直面するようになった——豊かさが退屈を産む」という逆説が本書の出発点です。
「人類が定住生活を始めた瞬間から退屈が生まれた——移動し・狩猟し続けた時代には退屈はなかった——これが退屈の歴史的起源だ」という分析が、退屈という感覚を新しい目で見させてくれます。
「暇」を哲学する
本書では「暇(時間が余ること)」と「退屈(心が充たされないこと)」が区別されます。「暇は持てることができても・退屈しない人がいる——暇があっても退屈しない状態こそが豊かな生の形だ」という考え方が、「充実した生とは何か」という問いに結びつきます。
「現代はスマホ・SNS・消費で退屈を常に埋めようとする——しかしそれは退屈を解消しているのではなく・退屈から逃げているに過ぎない——本当の暇を経験する能力を失っている」という批判が、スマホ依存の問題の本質を突きます。
退屈の倫理学——どう向き合うか
増補新版では「退屈とどう向き合うか」という倫理学的な問いが加わります。「退屈を恐れないこと・退屈の中に留まることができること——これが成熟した人間の能力だ」という主張が、常に刺激を求める現代人への問いかけとなります。
読んだ後に残ったこと
「退屈とは何か」という問いは、読後もずっと頭に残っています。スマホを手放せない自分の行動を観察すると、「退屈を埋めたくてスマホを見ている」のか「本当に必要だから見ている」のかが判然としないことに気づきます。
3歳の息子が「暇だー」と言う瞬間がたまにありますが、本書を読んでからは「この退屈の経験が大事なのかもしれない」と思うようになりました。常に何かで埋めてしまうより、退屈を経験させることが豊かな想像力を育てるのかもしれない——そんな問いが残っています。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー170件前後、評価4.4前後と高評価。「退屈への見方が根本から変わった」「スマホを手放すきっかけになった」という声が多いです。
一方で「哲学の議論が難しい部分もある」という声もあり。哲学書として腰を据えて読む必要があります。
良い点
- 「退屈とは何か」という問いへの哲学的な掘り下げが面白い
- 現代の消費・情報社会への批判的視点が鋭い
- 読後に自分の行動パターンを見直すきっかけになる
注意点
- 哲学書として難しい部分もある——覚悟が必要
- 具体的なHowToは示されない——思想・哲学の本として読む
- ハイデガー・パスカルなど哲学者の議論が多く、前提知識があると楽しめる
この本の前後に読む本
前に読む本: 特になし。哲学書の入門として本書から始めても問題ありません。
後に読む本: 特になし。本書で退屈・暇の哲学に興味を持った方は関連する哲学書にも進んでみてください。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約380ページ |
| 読了時間の目安 | 5〜6時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★★☆☆(中程度) |
まとめ
『暇と退屈の倫理学増補新版』は、國分功一郎が「なぜ人は退屈するのか」という問いを軸に、暇・退屈・消費社会・生き方を哲学的に探究した大作です。スマホで常に退屈を埋める現代人への問いかけとして、多くの読者の生き方に影響を与えています。
試し読みもできます
Amazonで『暇と退屈の倫理学増補新版』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。