【要約&レビュー】『ソクラテスの弁明・クリトン』プラトン——哲学の原点、死を前に真理を語るソクラテス

レビュアー: ゆう
ソクラテスの弁明・クリトン(プラトン)

ソクラテスの弁明・クリトン(プラトン)

著者: プラトン/久保 勉

ジャンル: 哲学・思想

★★★★(4/5)
#哲学#思想#プラトン#ソクラテス#古代哲学

3行で分かるこの本のポイント

  • 死刑判決を受けたソクラテスが法廷で語った「弁明」——「知らないことを知っている」——ソクラテスが自分の無罪を主張するのではなく・哲学の本質を語った伝説の演説
  • 脱獄を拒む「クリトン」——友人クリトンが脱獄を勧めるのをソクラテスが断る——正義・法・国家への向き合い方の原点
  • 哲学の原点にして「善く生きること」への問い——2500年前の言葉が現代人に「どう生きるべきか」を問い続ける

この本はこんな人におすすめ

  • 哲学の原典を一度は読んでみたい方
  • 「どう生きるべきか」を真剣に考えたい方
  • ソクラテスについて正確に知りたい方
  • 古典文学・思想を教養として身につけたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★☆
哲学的示唆の深さ ★★★★★
「善く生きること」への問いの力 ★★★★★
古典としての重要性 ★★★★★
現代への適用可能性 ★★★★☆

要約・内容紹介

「ソクラテスの弁明」——法廷で哲学を語る

本書の中心「ソクラテスの弁明」は、ソクラテスが「神を信じず若者を堕落させた」という罪で死刑を求刑された裁判での演説を記録したものです。しかしソクラテスは無罪を主張するのではなく、「善く生きること・真理を求めることが人間の義務だ」という哲学を堂々と語ります。

「死を恐れて真理から逃げることの方が恥ずかしい」——ソクラテスのこの言葉が2500年後の私たちにも刺さります。

「知らないことを知っている」という知恵

本書で最も有名なフレーズは「私は知らないということを知っている」という言葉です。アテナイの知者たちが「知っていると思っているが実は知らない」のに対し、ソクラテスは「知らないことを自覚している分、マシだ」と言います。

「知恵の始まりは無知の自覚」——このソクラテスの逆説が、哲学的思考の出発点になります。

「クリトン」——正義と法への絶対的服従

「クリトン」では、死刑判決後に友人クリトンが脱獄を手配しようとするのをソクラテスが断ります。「不正義に対して不正義で返すことは許されない——法の判決を尊重することが正義だ」という論旨が展開されます。

「たとえ不正義な法でも・それに服従することが市民の義務か」——この問いは現代の法哲学・政治哲学にも続く根本的な問題です。

読んだ後に残ったこと

読み終えた後、「自分は何のために生きているのか」という問いが残りました。ソクラテスは死を前にしても「善く生きること」への信念を曲げませんでした。フリーライターとして「何を伝えるために書くのか」という問いを、改めて真剣に考えるきっかけになりました。

「哲学は知識ではなく・生き方の問い」——この事実を2500年前の言葉が証明しています。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー200件前後、評価4.0前後と高評価。「哲学入門として必読」「こんなに読みやすい古典は他にない」という声が多数。「翻訳が読みにくい」という声もあり、翻訳の版によって読みやすさが異なります。

大学の哲学入門・教養授業での必読書として長く位置づけられており、「最初に読む哲学書」として世界中で読まれています。

良い点

  • 2500年読まれ続ける哲学の原点への確かなアクセス
  • 対話形式で読みやすく哲学的思考の入門に最適
  • 「善く生きること」への問いが現代にも有効

注意点

  • 翻訳の版によって読みやすさが大きく異なる
  • 古代ギリシャの文脈の知識があるとより深く読める
  • 「実用的な答え」を求める読み方には合わない

この本の前後に読む本

前に読む本: 特になし。哲学の原典入門として本書から始めるのが最適です。

後に読む本: 特になし。本書でソクラテスに興味を持った方はプラトンの「パイドン」(ソクラテスの死)にも進むことをおすすめします。

読了データ

項目 内容
ページ数 約170ページ
読了時間の目安 2〜3時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★★☆☆(対話形式で読みやすいが内容は深い)

まとめ

『ソクラテスの弁明・クリトン』は、死を前にしても真理と正義への信念を曲げなかったソクラテスの言葉を記録した哲学の原典です。「善く生きること」への問いは2500年後の今でも色褪せず、哲学の入口として最良の一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。