【要約&レビュー】『星を掬う』母に捨てられた娘と再会する母娘の物語——町田そのこが本屋大賞受賞後に放った初長編

レビュアー: ゆう
星を掬う

星を掬う

著者: 町田 そのこ

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#町田そのこ#母娘#本屋大賞受賞後第1作

3行で分かるこの本のポイント

  • 小学1年の夏休みに母と旅をした後、母に捨てられた娘の物語
  • ラジオ番組の賞金欲しさに母と再会しようとする娘・千明
  • 町田そのこ本屋大賞受賞後第1作のすれ違う母娘の物語

この本はこんな人におすすめ

  • 町田そのこ作品のファン
  • 母娘関係を描いた物語が好きな方
  • 『52ヘルツのクジラたち』が好きだった方
  • 本屋大賞ノミネート級の作品を読みたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
母娘描写の深さ ★★★★★
町田そのこの筆致 ★★★★★
読後の余韻 ★★★★★

要約・内容紹介

捨てられた娘・千明

物語の主人公・芳野千明は、子供の頃、母と二人で夏休みの旅をしました。その旅の後、千明は母に捨てられてしまいます——。

大人になった千明は、DV夫から逃げ、行き場を失っていました。そんなある日、ラジオ番組の賞金欲しさに、母と再会する機会を得ます。

すれ違う母と娘

しかし、再会した母は認知症を患っていました。千明を捨てた理由も、当時の思いも、自分でも分からなくなっている——。それでも千明は、女二人の共同生活の中で、母と向き合おうとします。

母・聖子のもう一人の「娘」であるルリとの出会いも、千明に新たな視点をもたらします。「血の繋がらない家族」の形、女たちの共同生活、そして許しと和解——。

町田そのこの本屋大賞受賞後第1作

本作は『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞した町田そのこさんの、受賞後第1作目の長編小説。2022年の本屋大賞でもノミネートされ、期待に応える傑作と高評価を得ました。

「母娘もの」というテーマは日本文学の王道ですが、町田そのこさんはそこに現代的な視点(DV、認知症、多様な家族観)を加え、オリジナリティの高い作品に仕立て上げています。

読んだ後に残ったこと

僕はこの本を読んで、「親を許すこと」の難しさを考えました。完璧な親はいないし、子供を傷つけてしまう親もいる。でも、どこかのタイミングで、親を「許す」選択をしないと、自分も前に進めない——。

自分自身も3歳の息子の親として、完璧ではない。それでも愛そうとする努力を続けたい。本書は親子関係を見直すきっかけをくれた一冊でした。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー809件超え、評価4.16と高評価。「町田そのこの本屋大賞後も期待通り」「母娘関係に泣ける」「女性たちの共同生活が温かい」という声が多いです。

「『52ヘルツ』には及ばない」「展開がゆっくり」という意見もありますが、全体としては感動作として愛される一冊です。

良い点

  • 町田そのこの繊細な母娘描写
  • 認知症・DVという現代的テーマ
  • 女性たちの共同生活の温かさ

注意点

  • DV描写あり
  • 認知症の描写が切ない
  • 前作と比べてしまう読者も

この本の前後に読む本

前に読む本: 『52ヘルツのクジラたち』。町田そのこ本屋大賞受賞作。先に読むと町田そのこワールドに馴染めます。

後に読む本: 『宙ごはん』。町田そのこの母娘もの。本書の後に読むと著者の母娘テーマの幅が広がります。

読了データ

項目 内容
ページ数 約304ページ
読了時間の目安 4〜5時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい文体)

まとめ

『星を掬う』は、母に捨てられた娘が認知症の母と再会してすれ違いながら向き合う、町田そのこの本屋大賞受賞後第1作の長編です。親子の許しと和解の物語。心に残る感動の一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。