【要約&レビュー】『その日のまえに』死にゆく妻を静かに見送る父と子——重松清が描く家族の死と別れの連作短編集
その日のまえに
著者: 重松 清
ジャンル: 小説
試し読みもできます
Amazonで『その日のまえに』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 「その日」に向かって生きる——家族の死と別れを描く連作短編集
- 死にゆく妻を静かに見送る父と子の物語が中核の感動作
- 重松清が紡ぐ**「消えゆく命を前にして何ができるのか」という深い問い**
この本はこんな人におすすめ
- 重松清作品のファン
- 家族・死をテーマにした小説を読みたい方
- 涙腺崩壊の感動作を探している方
- 大切な人を失った経験がある方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★★ |
| 感動の深さ | ★★★★★ |
| 重松清らしさ | ★★★★★ |
| 連作短編の構成 | ★★★★★ |
要約・内容紹介
「その日」という言葉
「僕たちは『その日』に向かって生きてきた——」。本書の冒頭の一文は、読者の胸を静かに締め付けます。
昨日までの、そして明日からも続くはずの毎日を、不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか——。重松清さんは、この問いを連作短編という形式で、様々な角度から描いていきます。
中核となる表題作
最も印象的なのは、表題作「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」の三部作。死にゆく妻を静かに見送る夫と、まだ幼い子供たち——。
妻の病気の宣告、共に過ごす最後の日々、そして別れ。重松清さんは感傷的にならず、静謐な筆致で「その日」を迎える家族の姿を描きます。派手な泣かせどころがあるわけではないのに、読後は深い余韻が残る傑作です。
重松清の死と家族の文学
重松清さんは『流星ワゴン』『ビタミンF』『とんび』など、家族を描かせたら現代日本で最高峰の作家。本作はその中でも「死と別れ」をテーマにした代表作です。
2008年には大林宣彦監督・南原清隆主演で映画化。「直木賞作家・重松清の感動作」として広く読まれ続けている一冊です。
読んだ後に残ったこと
僕はこの本を読んで、「大切な人といられる時間の尊さ」を改めて感じました。妻、3歳の息子、両親——。今、当たり前に一緒にいる家族も、いつかは「その日」を迎えるのですよね。
フリーランスとして自宅で仕事をする日々、家族と過ごす時間を大切にしたい。本書を読んでからは、息子との些細な会話、妻との何気ない時間を、より丁寧に味わうようになりました。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー783件超え、評価4.3と非常に高評価。「涙が止まらなかった」「静かな感動に包まれる」「重松清の最高傑作」という声が多いです。
「重くて読むのが辛い」「家族の死を思い出して辛い」という意見もありますが、それこそが本書の持つ力。人生観を揺さぶる一冊です。
良い点
- 重松清の静謐な筆致
- 連作短編の構成の妙
- 読後に残る深い余韻
注意点
- テーマが重いので心の余裕が必要
- 家族を亡くした直後の方には辛いかも
- 感情移入して涙が止まらない危険あり
この本の前後に読む本
前に読む本: 『流星ワゴン』。重松清の人気作。先に読むと重松ワールドに馴染めます。
後に読む本: 『とんび』。重松清の父と子の物語。本書の後に読むと家族テーマの幅が広がります。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約336ページ |
| 読了時間の目安 | 4〜5時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★☆☆☆(読みやすい文体) |
まとめ
『その日のまえに』は、死にゆく家族を見送る人々を描く、重松清の連作短編集の傑作です。静かだが深い感動。家族と死を見つめる大人の読書体験として必読の一冊です。
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Amazonで『その日のまえに』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。