【要約&レビュー】『冷静と情熱のあいだ Rosso』ミラノのドゥオモで再会を約した恋人たち——江國香織が女性視点で描く甘く切ない恋愛小説

レビュアー: ゆう
冷静と情熱のあいだ Rosso

冷静と情熱のあいだ Rosso

著者: 江國 香織/角川書店装丁室

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#江國香織#恋愛#辻仁成

3行で分かるこの本のポイント

  • 2000年5月25日ミラノのドゥオモで再会を約したかつての恋人たち
  • 江國香織×辻仁成が同じ物語を女性視点・男性視点で描く傑作コラボ
  • あおいの視点で綴る甘く切ない恋愛小説の「Rosso(赤)」パート

この本はこんな人におすすめ

  • 江國香織作品のファン
  • 大人の恋愛小説を読みたい方
  • 辻仁成『Blu』とセットで読みたい方
  • イタリア・ミラノの街を感じたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
江國香織らしさ ★★★★★
恋愛の切なさ ★★★★★
Blu(辻版)との併読価値 ★★★★★

要約・内容紹介

ミラノの約束

物語は、現代のミラノが舞台。主人公・あおいには、かつて深く愛し合った男性がいました。10年前、2人は「30歳の誕生日、ミラノのドゥオモで再会しよう」という約束を交わしていたのです——。

現在、あおいはミラノで絵画修復士として働きながら、恋人マーヴと暮らしています。穏やかな日々の中で、約束の日が近づいてきます。

女性視点の「Rosso」

本作は、江國香織さんが女性あおいの視点で描いたもの。辻仁成さんが男性順正の視点で描いた『Blu』と対をなす構成です。

あおいの「冷静」な日常と、心の奥に残る「情熱」——。江國香織さんは、女性ならではの繊細な感情の揺らぎを、静謐な文体で描き出します。マーヴとの関係、仕事の充実、そして順正との過去——。大人の女性の恋愛を美しく綴った一冊です。

平成を代表するベストセラー

本作は2001年刊行、同時刊行の辻仁成『Blu』と合わせてミリオンセラーに。2001年には竹野内豊・ケリー・チャン主演で映画化もされ、社会現象となりました。

江國香織さんの代表作の一つ。『きらきらひかる』『落下する夕方』などで培われた「大人の恋愛を描く繊細さ」が、本作でも存分に発揮されています。

読んだ後に残ったこと

僕はこの本を読んで、「約束の重さ」について考えました。10年前の約束を覚えていること、それを守ろうとすること——。今の時代、そんな純粋な想いを抱き続けるのは難しいかもしれません。

フリーランスとして日々変わる環境で働いていると、「過去と今を繋ぐ何か」が欲しくなる瞬間があります。本書はそんな大人の感傷を、美しく昇華してくれる一冊でした。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー785件超え、評価3.87と高評価。「江國香織の文体が美しい」「辻仁成版と読み比べたい」「ミラノの雰囲気が素敵」という声が多いです。

「展開がゆっくり」「恋愛小説としては地味」という意見もありますが、大人の恋愛小説として高い評価を得ています。

良い点

  • 江國香織の美しい文体
  • 女性視点の繊細な感情描写
  • 『Blu』との併読で楽しめる構成

注意点

  • 展開がゆっくり
  • 『Blu』も読まないと完結感が薄い
  • 派手な事件はない

この本の前後に読む本

前に読む本: 『きらきらひかる』。江國香織の代表作。先に読むと江國ワールドに馴染めます。

後に読む本: 辻仁成『冷静と情熱のあいだ Blu』。男性視点の対になる一冊。必ずセットで読みましょう。

読了データ

項目 内容
ページ数 約240ページ
読了時間の目安 3〜4時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい文体)

まとめ

『冷静と情熱のあいだ Rosso』は、ミラノのドゥオモでの再会を約した恋人たちを女性視点で描く、江國香織の恋愛小説の代表作です。辻仁成『Blu』との対構成の妙。大人の恋愛を味わいたい方に必読の一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。