【要約&レビュー】『ラブカは静かに弓を持つ』音楽教室に潜入したスパイが見つけたチェロと人の温かさ

レビュアー: ゆう
ラブカは静かに弓を持つ

ラブカは静かに弓を持つ

著者: 安壇 美緒

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#安壇美緒#音楽#感動

3行で分かるこの本のポイント

  • 著作権管理団体の調査員が音楽教室にスパイとして潜入する異色の設定
  • チェロの音色と教室の人々の温かさに任務と感情の間で揺れる主人公
  • 2023年本屋大賞2位——「スパイ×音楽」の心震える感動作

この本はこんな人におすすめ

  • 音楽を題材にした小説が好きな方
  • スパイものの新しい形を読みたい方
  • 本屋大賞ノミネート作品を読みたい方
  • 読後に温かい気持ちになりたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★★
再読したい度 ★★★★☆
初心者おすすめ度 ★★★★★
感動度 ★★★★★

要約・内容紹介

あらすじ

著作権管理団体に勤める橘は、音楽教室での楽曲使用の実態を調査するため、生徒としてチェロ教室に潜入します。少年時代にチェロの経験がある橘ですが、その過去には傷がありました。

潜入先の音楽教室で出会う先生や生徒たち。チェロの音色に少しずつ心を開いていく橘。しかし彼の任務は、この教室を「証拠」で追い詰めること。任務と感情の間で、橘は揺れ始めます。

深海魚ラブカ

タイトルの「ラブカ」は深海に棲む古代のサメ。静かに暗い海の底にいるラブカのように、橘もまた心の奥に傷を抱えて静かに生きています。しかしチェロの弓を持つ時、彼は少しずつ光の方へ浮上していきます。

音楽の力

本書は音楽教室の著作権問題という実際の社会問題を題材にしていますが、それ以上に「音楽が人を救う」という普遍的なテーマを描いています。チェロの演奏シーンの描写が美しく、音楽が聴こえてくるようです。

読んだ後に残ったこと

「好きなことを仕事にする」のではなく、「好きだったことと再会する」物語。過去に傷ついた経験から音楽を遠ざけていた橘が、再びチェロに触れる姿に感動しました。

僕も昔やっていたことを思い出しました。やめてしまった趣味、諦めた夢。でもそれは消えたわけではなく、心の中で静かに待っている。この本はそう教えてくれます。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,030件超え、評価4.22。「音楽シーンが美しい」「スパイ×音楽の組み合わせが斬新」「泣いた」という声が多数。2023年本屋大賞2位の実力作です。

「社会問題の扱いが浅い」「後半が急ぎ足」という声もありますが、読後の感動は多くの読者を魅了しています。

良い点

  • スパイ×音楽という斬新な設定
  • チェロの演奏シーンの描写が美しい
  • 読後に温かい気持ちになれる

注意点

  • 社会問題の掘り下げが浅い面も
  • 後半の展開がやや急
  • 音楽に興味がないと楽しみが減る

この本の前後に読む本

前に読む本: 『羊と鋼の森』。同じく音楽と仕事を描いた小説。調律師の物語から入ると、音楽小説の魅力が分かります。

後に読む本: 『神様のカルテ』。同じく仕事の意味を問う物語。職業小説としての共通点があります。

読了データ

項目 内容
ページ数 約290ページ
読了時間の目安 3〜4時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい)

まとめ

『ラブカは静かに弓を持つ』は、音楽教室に潜入したスパイがチェロと人の温かさに触れ、任務と感情の間で揺れる感動作です。2023年本屋大賞2位の実力。深海魚ラブカのように心の底で静かに待っていた「好き」という気持ちが、音楽によって呼び覚まされる。心震える一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。