【要約&レビュー】『豆の上で眠る』失踪した姉が2年後に帰ってきた——湊かなえが描く家族の絆と疑惑のイヤミステリー

レビュアー: ゆう
豆の上で眠る

豆の上で眠る

著者: 湊 かなえ

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#湊かなえ#イヤミス#家族

3行で分かるこの本のポイント

  • 2年前に失踪した姉・万佑子を名乗る少女が帰ってきた家族の疑惑
  • 帽子・白い車・変質者——残された手がかりと結衣子の違和感
  • 湊かなえが描く家族の絆と疑惑を巡るイヤミステリーの傑作

この本はこんな人におすすめ

  • 湊かなえ作品のファン
  • イヤミス(後味の悪いミステリー)が好きな方
  • 家族をテーマにしたミステリーを読みたい方
  • 『告白』で衝撃を受けた方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★★
不穏さの演出 ★★★★★
湊かなえらしさ ★★★★★
イヤミスとしての完成度 ★★★★☆

要約・内容紹介

失踪した姉が帰ってきた

小学校1年生の時、結衣子の2歳上の姉・万佑子が失踪しました。スーパーに残された帽子、不審な白い車の目撃証言、そして変質者の噂——。必死に捜す結衣子たちの前に、2年後、姉を名乗る見知らぬ少女が帰ってきます。

喜ぶ家族。しかし結衣子は、その少女に拭えない違和感を抱き続けるのです。本当に姉なのか、それとも別人なのか——。

成長した結衣子の問い

物語は、幼少期と成人後の結衣子の視点が交互に描かれます。大人になった結衣子は、再び「あの時」の疑問に向き合うことになる——。

湊かなえさんならではの一人称の語りが、読者を結衣子の不安の中へ引き込みます。家族だからこそ抱く疑念、家族だからこそ言えない違和感——。小さな違和感が積み重なっていく描写が、イヤミスの真骨頂を発揮しています。

湊かなえのイヤミスの代表作

本作は2014年刊行。『告白』で本屋大賞を受賞した湊かなえさんの、イヤミス(後味の悪いミステリー)作家としての代表作の一つです。

『Nのために』『母性』など、女性心理を描かせたら天下一品の湊かなえさん。本作でも姉妹の微妙な関係、母親の心理、家族の歪みを精緻に描き出しています。

読んだ後に残ったこと

僕はこの本を読んで、「家族という絆の脆さ」を考えました。DNAで繋がっていても、何かが欠けた瞬間、家族は「家族ではなくなる」のかもしれない——。

3歳の息子との関係を大切にしたいと改めて思いました。日常の小さな瞬間、言葉、表情——。そうした積み重ねでしか、本当の家族の絆は作れないのでしょう。本書は家族について深く考えさせる一冊でした。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー787件超え、評価3.5。「湊かなえのイヤミス全開」「結衣子の違和感が怖い」「結末がモヤる」という声があります。

「すっきり感がない」「結末に賛否」という意見も多いのがイヤミスの特徴。湊かなえファンなら納得の一冊です。

良い点

  • 湊かなえらしいイヤミス
  • 姉妹関係の描写の緻密さ
  • 日常の中の違和感の積み重ね

注意点

  • すっきりしない読後感
  • イヤミスが苦手な方には不向き
  • 結末の解釈が分かれる

この本の前後に読む本

前に読む本: 『告白』。湊かなえの本屋大賞受賞作。先に読むと湊ワールドに馴染めます。

後に読む本: 『Nのために』。湊かなえのイヤミス代表作。本書の後に読むと湊かなえの幅が広がります。

読了データ

項目 内容
ページ数 約320ページ
読了時間の目安 4〜5時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい文体)

まとめ

『豆の上で眠る』は、失踪した姉を名乗る少女の帰還を巡る違和感を描く、湊かなえのイヤミス傑作です。家族の絆と疑惑の緊張感。湊ファン必読の一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。