【要約&レビュー】『太陽の塔』京都大学生のこじらせ青春、森見登美彦デビュー作

レビュアー: ゆう
太陽の塔

太陽の塔

著者: 森見 登美彦

ジャンル: 小説

★★★☆☆(3/5)
#小説#森見登美彦#青春#コメディ

3行で分かるこの本のポイント

  • 彼女に振られた京大生が**「研究」と称して元カノを観察する**こじらせ青春小説
  • 「私の大学生活には華がない」から始まる森見登美彦のデビュー作にして原点
  • 京都の街並みと大学生の妄想が入り混じる独特の文体と笑い

この本はこんな人におすすめ

  • 森見登美彦の世界に触れてみたい方
  • 京都が好きな方
  • こじらせた青春小説を笑いながら読みたい方
  • 独特な文体の小説が好きな方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★☆☆
ストーリーの引き込み力 ★★★☆☆
再読したい度 ★★★☆☆
初心者おすすめ度 ★★★☆☆
文体の独自性 ★★★★★

要約・内容紹介

あらすじ

京都大学の5回生「私」。大学生活に華はなく、女性とは絶望的に縁がない。3回生の時にできた恋人・水尾さんに振られて以来、「水尾さん研究」と称して彼女を観察する日々を送っています。

クリスマスイブ。恋人たちが街に溢れる中、「私」と同じく独り身の男たちが集まり、クリスマスの嵐を巻き起こす——。

こじらせの美学

主人公は自覚的にダメ人間です。振られたのに元カノを追いかけ、それを「研究」と正当化する。みっともないのに堂々としている。このダメさを全力で肯定する語り口が、不思議と痛快です。共感はできなくても、「いるいる、こういう人」と笑ってしまいます。

京都という舞台

鴨川、百万遍、銀閣寺。京都の街が物語の重要な舞台装置として機能しています。京都に住んだことがある人なら「あの場所だ」とニヤリとし、行ったことがない人でも京都を歩きたくなる。森見登美彦にとっての京都は、物語を生み出す魔法の街です。

読んだ後に残ったこと

大学時代の自分を思い出しました。ここまでこじらせてはいなかったけれど、「何者にもなれない自分」に焦っていたのは同じ。あの頃は苦しかったけど、今振り返ると笑える。この小説は、そんな「笑えるようになった痛み」を見事に描いています。

正直、人を選ぶ小説です。でも刺さる人には深く刺さる。森見登美彦の原点を知るためにも、まずはこの一冊から。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,320件超え、評価3.68。「森見節にハマった」「京都に行きたくなる」「笑える」という声がある一方、「主人公が理解できない」「文体が合わない」という声も。日本ファンタジーノベル大賞受賞作品です。

好みが分かれる作品ですが、森見登美彦を知るための必読書です。

良い点

  • 森見登美彦の独特な文体を堪能できる
  • 京都の描写が魅力的
  • ダメ大学生のこじらせっぷりが笑える

注意点

  • 主人公に共感できない方もいる
  • 独特の文体が合わない場合もある
  • ストーリーよりも雰囲気を楽しむ小説

この本の前後に読む本

前に読む本: 特になし。森見登美彦の入門としてまず読むべき一冊。

後に読む本: 『四畳半神話大系』。同じ京大を舞台にした森見登美彦の代表作。こちらの方が構成が凝っていて完成度が高いです。

読了データ

項目 内容
ページ数 約250ページ
読了時間の目安 3〜4時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★★☆☆(独特の文体に慣れが必要)

まとめ

『太陽の塔』は、彼女に振られた京大生のこじらせ青春を描いた森見登美彦のデビュー作です。独特の語り口と京都の空気感が生み出す不思議な魅力は、好きな人にはたまらない。森見ワールドの原点を知りたい方に、まず手に取ってほしい一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。