【要約&レビュー】『暗いところで待ち合わせ』視覚を失った女性の部屋に殺人犯が潜む異色の同居物語

レビュアー: ゆう
暗いところで待ち合わせ

暗いところで待ち合わせ

著者: 乙一

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#乙一#ミステリー#ヒューマン

3行で分かるこの本のポイント

  • 視覚を失った女性の部屋に殺人容疑者が忍び込んで隠れ住む異色の設定
  • 互いの存在に気づきながら息を潜め合う二人の奇妙な同居生活
  • 乙一が描く孤独な二人の魂が寄り添っていく温かなミステリー

この本はこんな人におすすめ

  • 乙一の「白乙一」(温かい作風)が好きな方
  • 設定が独特な小説を読みたい方
  • 孤独をテーマにした物語に惹かれる方
  • 短めで一気読みできる小説を探している方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
再読したい度 ★★★★☆
初心者おすすめ度 ★★★★★
温かさ ★★★★★

要約・内容紹介

あらすじ

視力を失い、一人暮らしをしているミチル。外出もほとんどせず、暗闇の中でひっそりと暮らしています。ある日、駅のホームで殺人事件が起こり、犯人として追われるアキヒロはミチルの家に逃げ込みます。

目の見えないミチルに気づかれないよう、部屋の隅で息を殺すアキヒロ。しかしミチルは、かすかな気配で「誰かがいる」ことに気づき始めます。

奇妙な同居

ミチルはアキヒロの存在に気づきながら、あえて声をかけません。アキヒロもまた、逃げ出すことなくミチルの部屋に留まり続けます。孤独な二人が、言葉を交わさないまま同じ空間で過ごすという不思議な関係が始まります。

二人の孤独

ミチルには視力を失った過去があり、アキヒロには殺人の嫌疑がかかっています。社会から孤立した二人が、互いの存在に少しずつ救われていく過程が静かに描かれます。

読んだ後に残ったこと

「孤独」というテーマが心に残りました。人は一人では生きていけないのに、誰かと一緒にいることが怖い。ミチルもアキヒロも、傷ついた経験から人を避けて生きてきた。でも同じ空間にいるだけで、少しずつ心が溶けていく。

言葉を交わさなくても、誰かがそばにいるだけで安心できる。3歳の息子が夜中に起きて、隣にいる僕を確認して安心して眠りにつく。あの感覚に近いものを、この本から感じました。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,130件超え、評価4.20。「温かいミステリー」「乙一の傑作」「一気読みした」「孤独な人に読んでほしい」という声が多数。乙一作品の中でも特に評価の高い一冊です。

「展開が地味」「ミステリーとしては弱い」という声もありますが、人間ドラマとしての完成度は高く評価されています。

良い点

  • 設定の独自性が抜群
  • 孤独な二人の関係性が丁寧に描かれている
  • 温かい読後感

注意点

  • 派手な展開を求める方には向かない
  • ミステリーとしてのサスペンスは弱め
  • 静かな物語なので好みが分かれる

この本の前後に読む本

前に読む本: 『夏の庭』。孤独な人間同士の交流を描いた作品。温かいトーンの物語の入門として最適です。

後に読む本: 『キッチン』。同じく孤独と人のつながりを描いた名作。静かな温かさという点で通じています。

読了データ

項目 内容
ページ数 約210ページ
読了時間の目安 2〜3時間
図解・イラスト なし
難易度 ★☆☆☆☆(非常に読みやすい)

まとめ

『暗いところで待ち合わせ』は、視覚を失った女性の部屋に殺人容疑者が潜み込むという異色の設定から、孤独な二人の魂が寄り添っていく温かなミステリーです。乙一の優しさが詰まった、読後に心が温かくなる一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。