【要約&レビュー】『インシテミル』時給11万2千円のデスゲーム、米澤穂信の異色ミステリー
インシテミル
著者: 米澤 穂信
ジャンル: 小説
試し読みもできます
Amazonで『インシテミル』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 時給11万2千円の「人文科学的実験」に応募した12人が閉鎖空間に閉じ込められる
- 殺人を犯すと報酬が増えるルール——人間の欲望と理性が試されるデスゲーム
- 古典ミステリーのオマージュが満載——ミステリーマニアほど楽しめる仕掛けが秀逸
この本はこんな人におすすめ
- デスゲーム型ミステリーが好きな方
- 米澤穂信の「古典派ミステリー」以外の一面を知りたい方
- 映画化作品の原作を読みたい方
- 閉鎖空間ものが好きな方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★☆ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★☆ |
| 再読したい度 | ★★★☆☆ |
| 初心者おすすめ度 | ★★★☆☆ |
| 設定の面白さ | ★★★★★ |
要約・内容紹介
あらすじ
「ある人文科学的実験の被験者」になるだけで、時給11万2千円がもらえる。この破格のバイトに応募した12人の男女が、地下の実験施設「暗鬼館」に閉じ込められます。
7日間の実験。しかし参加者たちは実験の内容を知って驚愕します。それぞれに与えられた「凶器」。殺人を犯せば報酬は増え、犯人を指摘しても報酬が増える。人間の欲望と理性を試す、恐ろしい「ゲーム」が始まります。
ミステリーへのオマージュ
施設の名前「暗鬼館」をはじめ、古典ミステリーへのオマージュが随所に散りばめられています。アガサ・クリスティの名作を思わせる設定、各凶器に込められた意味。ミステリーを読み慣れた人ほど「あの作品のことか」とニヤリとできます。
理性と欲望の戦い
12人の参加者それぞれが、金銭欲と恐怖の間で揺れ動きます。「殺せば金が増える」というルールが、人間の本性を暴き出す。極限状態で人はどう行動するのか。心理戦としても読み応えがあります。
読んだ後に残ったこと
「11万2千円の時給」。この金額を見てバイトに応じる人間は本当にいるのか。でも読み進めるうちに、その判断がそれほど馬鹿げたものでもないと思えてくる。極限状態における人間の判断力の脆さが、妙にリアルでした。
米澤穂信といえば『氷菓』の穏やかなミステリーのイメージでしたが、こんなダークな一面もある。作家の幅の広さに驚かされました。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー1,260件超え、評価3.65。「設定が面白い」「古典ミステリーのオマージュが楽しい」「一気読みした」という声がある一方、「キャラが薄い」「結末がやや弱い」という声も。映画化もされた話題作です。
良い点
- 時給11万2千円のデスゲームという設定が斬新
- 古典ミステリーへのオマージュが楽しい
- 心理戦としての読み応えがある
注意点
- 登場人物が多く、個々のキャラクターが薄い
- 結末のインパクトがやや弱い
- ミステリーの知識があるほど楽しめる(なくても問題なし)
この本の前後に読む本
前に読む本: 『氷菓』。同じ米澤穂信の代表作。穏やかなミステリーから入ると、本作のダークさとの対比が面白いです。
後に読む本: 『悪意』。同じく心理的なミステリー。「人はなぜ人を殺すのか」という動機に焦点を当てた一冊。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約400ページ |
| 読了時間の目安 | 5〜6時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★★☆☆(設定はやや複雑だがストーリーは分かりやすい) |
まとめ
『インシテミル』は、時給11万2千円のデスゲームに巻き込まれた12人を描く米澤穂信の異色ミステリーです。古典ミステリーへのオマージュと心理戦の面白さが詰まった一冊。米澤穂信の意外な一面を知りたい方におすすめです。
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Amazonで『インシテミル』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。