【要約&レビュー】『十戒』殺人犯を見つけてはならない——夕木春央が仕掛ける孤島クローズドサークル

レビュアー: ゆう
十戒

十戒

著者: 夕木 春央

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#夕木春央#本格ミステリー#クローズドサークル

3行で分かるこの本のポイント

  • 殺人犯を見つけてはならない」という異色の戒律
  • 孤島を舞台にしたクローズドサークル本格ミステリー
  • 『方舟』の夕木春央が仕掛ける読後に世界観がひっくり返る傑作

この本はこんな人におすすめ

  • 『方舟』の衝撃を味わった夕木春央ファン
  • 本格ミステリーが好きな方
  • クローズドサークル(閉鎖空間)ものが好きな方
  • ラストの大どんでん返しが好きな方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★☆
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
トリックの鮮やかさ ★★★★★
ラストの衝撃度 ★★★★★
再読したい度 ★★★★☆

要約・内容紹介

異色の戒律「殺人犯を見つけてはならない」

浪人中の里英は、父とともに伯父が所有する枝内島を訪れます。リゾート施設開業のため集まった9人——その中で殺人が起こります。

しかし現場に残されていたのは「殺人犯を見つけてはならない」という異色のメッセージ。真相を追求してはならない。そんな特殊ルールの下で物語は進んでいきます。

『方舟』の夕木春央が再び

『方舟』で本格ミステリーファンを驚かせた夕木春央さん。本書も同じく孤島・閉鎖空間を舞台にした本格ミステリーで、ラストの衝撃は『方舟』同様に強烈です。

「殺人犯を見つけてはならない」という異例の縛りが、読者の推理の方向性を揺さぶる。これがどう回収されるのかが本作最大の見どころです。

9人の疑心暗鬼

孤島に閉じ込められた9人それぞれの疑惑、思惑、秘密。「犯人を暴いてはならない」という状況下で、登場人物たちは互いに探り合いながら過ごします。

日常が崩れていく静かな恐怖と、真相に向かう緊張感の両立が見事です。

読んだ後に残ったこと

僕はこの本を読み終えて、しばらく何も手につかなかったです。「そういうことだったのか」という衝撃が、数時間は頭から離れない。ミステリー好きにはこの余韻こそがご褒美なんですよね。

大人になると、仕事でも家庭でも「あえて真実を追求しない」ことで保たれる関係があります。本書の戒律はその極端な形ですが、真実を知ることの意味を改めて考えさせられました。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー970件超え、評価3.84。「『方舟』好きなら読むべき」「ラストの衝撃がすごい」「本格ミステリーの快作」という声が多数です。

「『方舟』の方が好き」「前半が退屈」という意見もありますが、仕掛けの鮮やかさは折り紙付きの一作です。

良い点

  • 「殺人犯を見つけてはならない」という異色の設定
  • ラストの大どんでん返し
  • 本格ミステリーとしての完成度の高さ

注意点

  • 『方舟』のネタバレを踏むと楽しみが減る
  • 前半は人物整理に時間がかかる
  • 好き嫌いが分かれる独特の構成

この本の前後に読む本

前に読む本: 『方舟』。夕木春央の出世作。本書と同じく孤島×クローズドサークルの傑作です。

後に読む本: 『イニシエーション・ラブ』。乾くるみの名作叙述トリック。「ラストで世界観がひっくり返る」快感を続けて味わえます。

読了データ

項目 内容
ページ数 約288ページ
読了時間の目安 4〜5時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★★☆☆(本格ミステリーに慣れていると読みやすい)

まとめ

『十戒』は、「殺人犯を見つけてはならない」という異色の戒律の下、孤島で展開する本格ミステリーです。『方舟』の夕木春央が仕掛ける、読後に世界観がひっくり返る傑作。ミステリー好きには必読の一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。