【要約&レビュー】『ババヤガの夜』暴力だけが武器の少女×ヤクザの令嬢——破壊と解放のノワール小説
ババヤガの夜
著者: 王谷 晶
ジャンル: 小説
試し読みもできます
Amazonで『ババヤガの夜』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 暴力を唯一の趣味とする少女・依子が暴力団会長の令嬢の護衛に就く異色のノワール
- 籠の鳥のような令嬢と野獣のような依子——正反対の二人の女の絆
- 2024年本屋大賞ノミネート——暴力の先にある「解放」を描く衝撃作
この本はこんな人におすすめ
- ハードボイルドやノワール小説が好きな方
- 女性が主人公のアクション系小説を読みたい方
- 本屋大賞ノミネート作品を読みたい方
- 型破りな物語が好きな方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★☆ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★★ |
| 再読したい度 | ★★★★☆ |
| 初心者おすすめ度 | ★★★☆☆ |
| インパクト | ★★★★★ |
要約・内容紹介
あらすじ
新道依子、18歳。暴力を唯一の趣味とする少女。その腕っぷしを買われ、関東有数の暴力団・内樹會に拾われます。任されたのは、会長が溺愛する一人娘・青葉の運転手兼護衛。
しかし青葉を取り巻く環境は苛酷なものでした。父である会長の愛情は支配であり、青葉は美しい籠の中に閉じ込められた鳥。依子は青葉を守るうちに、「守る」の意味が変わっていきます。
暴力という言語
依子にとって暴力は、唯一の自己表現。言葉で伝えられないことを、拳で語る。それは決して美化されるものではないけれど、依子の暴力には不思議な純粋さがあります。
ババヤガとは
ババヤガはスラブ民話に登場する魔女。恐ろしくも賢い老婆で、森の奥に住んでいる。依子はまさに現代のババヤガ——恐ろしいけれど、時に人を救う存在です。
読んだ後に残ったこと
読み始めてすぐ、「これは普通の小説じゃない」と感じました。暴力描写は容赦ないのに、依子と青葉の関係には不思議な優しさがある。
僕は普段ハードボイルドはあまり読まないのですが、これは女性同士の絆の物語として読めました。男性中心のヤクザの世界で、女が女を救う。その構図が新鮮で、最後のシーンでは鳥肌が立ちました。
息子が将来「強さ」について考える時、力の強さではなく、誰かを守る強さがあることを伝えたい。依子の強さは、まさにそういう強さだったと思います。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー1,010件超え、評価3.92。「圧倒的な疾走感」「女同士の絆に泣いた」「こんな小説初めて」という声が多数。2024年本屋大賞ノミネート作品です。
「暴力描写が苦手」「後半が駆け足」という声もありますが、暴力の先にある解放に多くの読者が心を打たれています。
良い点
- 依子というキャラクターの圧倒的な存在感
- 女性同士の絆の描き方が新鮮
- 疾走感のある文体で一気読みできる
注意点
- 暴力描写がかなりハード
- ヤクザの世界が苦手な方には厳しい
- 後半の展開がやや急ぎ足
この本の前後に読む本
前に読む本: 『ストロベリーナイト』。同じく女性×ハードな世界を描いた作品。姫川玲子の強さから入ると、依子の異質さが際立ちます。
後に読む本: 『黒い家』。同じくダークな世界観の小説。ノワールからホラーへ、暗い物語の旅を続けられます。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約280ページ |
| 読了時間の目安 | 3〜4時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★★☆☆(暴力描写に耐性が必要) |
まとめ
『ババヤガの夜』は、暴力だけが武器の少女とヤクザの令嬢が出会い、互いの「籠」から解放されていくノワール小説です。暴力の先にある優しさと自由。型破りな物語が好きな方に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
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Amazonで『ババヤガの夜』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。