【要約&レビュー】『アルプス席の母』息子の甲子園を見守る母——新しい高校野球小説

レビュアー: ゆう
アルプス席の母

アルプス席の母

著者: 早見 和真

ジャンル: 小説

★★★★(4/5)
#小説#早見和真#青春#高校野球

3行で分かるこの本のポイント

  • 甲子園を目指す息子をアルプス席から見守る母・菜々子の視点で描く高校野球小説
  • 選手ではなく**「親」が主人公**——これまでにない切り口の青春小説
  • 2024年本屋大賞ノミネート——子どもの夢と親の葛藤をリアルに描く感動作

この本はこんな人におすすめ

  • 高校野球が好きな方
  • 子育て中の親御さん
  • スポーツ小説の新しい視点を求めている方
  • 本屋大賞ノミネート作品を読みたい方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★☆
ストーリーの引き込み力 ★★★★★
再読したい度 ★★★★☆
初心者おすすめ度 ★★★★☆
共感度 ★★★★★

要約・内容紹介

あらすじ

秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てています。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていましたが、彼が選んだのは甲子園常連の強豪校ではなく、地方の高校。

菜々子は息子の選択を信じ、アルプス席から息子を見守り続けます。しかし、高校野球の世界はきれいごとだけではなかった。

アルプス席という視点

高校野球小説は数あれど、「アルプス席の母」という視点は斬新です。グラウンドの上では見えない、親たちの人間関係、嫉妬、喜び、苦悩。アルプス席には、もう一つのドラマがあります。

親の覚悟

子どもの夢を応援するとは、どういうことか。怪我をしても「やめなさい」と言えない苦しさ。試合に出られなくても笑顔で見守る辛さ。菜々子の葛藤は、子育てをしている人なら誰もが共感できるものです。

読んだ後に残ったこと

息子はまだ3歳ですが、この本を読んで「この子が将来何かに夢中になった時、僕はちゃんと見守れるだろうか」と考えました。

菜々子のように、子どもの選択を信じて黙って見守る。それは、口を出すより何倍も難しい。僕は自分の仕事に置き換えて考えました。フリーランスになる時、親は何も言わなかったけれど、きっと心配していたはずです。菜々子と同じように。

高校野球に興味がなくても、「親と子の物語」として胸に刺さります。夏の甲子園をテレビで観る時、これからはアルプス席の親御さんの表情も気になるようになりそうです。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,000件超え、評価4.38と高評価。「親として泣いた」「高校野球の見方が変わった」「子育て中に読んでほしい」という声が多数。2024年本屋大賞ノミネート作品です。

「野球のシーンがもっと欲しかった」「母親視点に偏りすぎ」という声もありますが、それこそが本書のユニークさです。

良い点

  • 「親の視点」という斬新な切り口
  • 子育てをしている人なら誰もが共感できる
  • 高校野球の裏側がリアルに描かれている

注意点

  • 高校野球のプレーシーンは少なめ
  • 母親の視点が中心なので、選手目線を期待すると異なる
  • 後半に重い展開がある

この本の前後に読む本

前に読む本: 『夜明けのすべて』。同じく「見守る」ことの大切さを描いた作品。温かい気持ちで本書に臨めます。

後に読む本: 『店長がバカすぎて』。同じ早見和真の痛快な書店小説。母の涙の後に、笑いで気持ちを切り替えられます。

読了データ

項目 内容
ページ数 約380ページ
読了時間の目安 4〜6時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい)

まとめ

『アルプス席の母』は、甲子園を目指す息子をアルプス席から見守る母の物語です。選手ではなく親が主人公という新しい視点が、高校野球の見方を変えてくれます。子育て中の方にこそ読んでほしい一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。