【要約&レビュー】『少女』死を見たい二人の少女が迎える夏の結末

レビュアー: ゆう
少女

少女

著者: 湊かなえ

ジャンル: 小説

★★★☆☆(3/5)
#小説#湊かなえ#ミステリー#青春

3行で分かるこの本のポイント

  • 「人が死ぬ瞬間を見たい」由紀と「死体を見たい」敦子——二人の少女の異常な願望
  • それぞれの夏休みに**「死」に近づいていく**不穏な青春小説
  • 二人の物語が交差した時に明かされる湊かなえらしい衝撃の真実

この本はこんな人におすすめ

  • 湊かなえのイヤミスが好きな方
  • 10代の少女の闇を描いた小説に興味がある方
  • 短めのミステリーを探している方
  • 後味の悪い小説が好きな方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★☆
ストーリーの引き込み力 ★★★★☆
再読したい度 ★★★☆☆
初心者おすすめ度 ★★★☆☆
後味の悪さ ★★★★☆

要約・内容紹介

あらすじ

高校生の由紀は、転校生が「親友の自殺を目撃した」と語るのを聞き、ある種の自慢のように感じます。そして「自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたい」と思います。

一方、自殺を考えたことのある敦子は「死体を見たら、死を悟ることができるのではないか」と考えます。二人はそれぞれ夏休みを利用して「死」に近づいていきます。由紀は老人ホームでボランティアを、敦子は小児科病棟でボランティアを始めます。

少女の闇

10代の少女が持つ残酷さと純粋さ。「死」に興味を持つことは異常なのか。本書は少女たちの心の闇を、安易に断罪するのではなく、その奥にある孤独や承認欲求を丁寧に描きます。

交差する物語

由紀のパートと敦子のパートが交互に進み、少しずつ二人の物語が交差していきます。一見無関係に見えた出来事がつながる瞬間、湊かなえならではの仕掛けが発動します。

読んだ後に残ったこと

10代の頃、「死」について考えることがありました。それは異常なことではなく、大人になる過程の一部かもしれない。でもこの本の少女たちは、その一線を越えようとする。その危うさがリアルで、少し怖くなりました。

湊かなえの作品は読後にモヤモヤが残りますが、それこそが魅力。スッキリしないからこそ、自分の頭で考え続ける。そういう読書体験を求めている方にぴったりです。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー1,210件超え、評価3.73。「湊かなえらしい後味の悪さ」「少女の心理描写が怖い」「伏線の回収が見事」という声がある一方、「暗すぎる」「救いがない」という声も。映画化もされた作品です。

良い点

  • 少女の心の闇をリアルに描いている
  • 二つの物語が交差する構成が秀逸
  • 湊かなえらしい仕掛けが効いている

注意点

  • テーマが「死」なので読む人を選ぶ
  • 後味が良くない
  • 少女たちの行動に不快感を覚える場合も

この本の前後に読む本

前に読む本: 『母性』。同じ湊かなえ作品。母と娘の関係から入ると、少女の心理がより深く理解できます。

後に読む本: 『夏と花火と私の死体』。同じく少女と「死」をテーマにした短編。乙一の描く少女の残酷さと比較すると面白いです。

読了データ

項目 内容
ページ数 約290ページ
読了時間の目安 3〜4時間
図解・イラスト なし
難易度 ★★☆☆☆(読みやすい文体)

まとめ

『少女』は、「死」に近づこうとする二人の少女の夏休みを描いた湊かなえのイヤミス作品です。少女たちの心の闇と、交差する物語が明かす衝撃の真実。後味は良くないけれど、考えさせられること間違いなしの一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。