【要約&レビュー】『悪意』犯人は分かっている。問題は「なぜ殺したか」
悪意
著者: 東野 圭吾
ジャンル: 小説
試し読みもできます
Amazonで『悪意』をチェックする3行で分かるこの本のポイント
- 犯人は冒頭で判明、「なぜ殺したか」だけが謎の異色ミステリー
- 手記と記録で構成される二重構造が仕掛ける巧妙な罠
- 人間の「悪意」の深淵を描いた加賀恭一郎シリーズの最高傑作の一つ
この本はこんな人におすすめ
- 「犯人探し」とは違うミステリーを読みたい方
- 人間の心理の深層に興味がある方
- 東野圭吾の加賀恭一郎シリーズが好きな方
- 短時間で読める濃密なミステリーを探している方
独自5段階評価
| 項目 | スコア |
|---|---|
| 読みやすさ | ★★★★★ |
| ストーリーの引き込み力 | ★★★★★ |
| 再読したい度 | ★★★★★ |
| 初心者おすすめ度 | ★★★★☆ |
| 衝撃度 | ★★★★★ |
要約・内容紹介
あらすじ
人気作家・日高邦彦が殺害されます。犯人はすぐに判明。日高の幼馴染であり、同じく作家の野々口修でした。
犯人が分かっているのに、なぜ読み進めてしまうのか。それは、加賀恭一郎刑事が追い求める「動機」が見えないから。野々口は殺害の動機を語りますが、加賀はそこに違和感を覚えます。本当の「悪意」は、もっと深いところに潜んでいる。
手記という罠
本書は野々口の手記と加賀の捜査記録で構成されています。読者は野々口の手記を読みながら事件を理解したつもりになる。しかし加賀が調査を進めるにつれて、手記の中に巧妙に隠された嘘が浮かび上がります。
「書かれていること」と「書かれていないこと」。手記という形式が、読者自身をミスリードする仕掛けになっています。
「悪意」の正体
最後に明かされる「悪意」の正体は、読者の想像を超えます。合理的な理由がない、理屈では説明できない悪意。それがどれほど恐ろしいものか。東野圭吾は人間の闇の部分を、冷静に、しかし容赦なく描き出します。
読んだ後に残ったこと
読後、しばらく本を閉じたまま動けませんでした。「悪意」の正体が明かされた時の衝撃は、今までのミステリーとは質が違います。
犯罪には動機がある。そう信じたい。でもこの本は、「理由のない悪意」が存在することを突きつけてきます。人間関係の中で、理由もなく嫌われたり、陰で何かをされたりする経験は、多くの人が持っているはず。その「なぜ?」に答えがないことの恐ろしさ。
フリーランスとしてネットで仕事をしていると、理由のない悪意に触れることもあります。この本はその不条理さを言語化してくれました。
読者の評判・口コミ
楽天レビュー1,640件超え、評価4.08。「加賀シリーズ最高傑作」「動機が判明した時の衝撃がすごい」「何度読んでも発見がある」という声が多数。東野圭吾作品の中でも特にファンの評価が高い一冊です。
「暗い」「後味が悪い」という声もありますが、それこそがこの作品の力です。
良い点
- 「ホワイダニット」という構造が新鮮
- 手記と記録の二重構造による仕掛けが見事
- 「悪意」の正体が明かされた時の衝撃
注意点
- 後味は良くない(それが持ち味だが)
- 暗い内容なので精神的に疲れている時には不向き
- 加賀恭一郎シリーズの他作品を先に読んでおくとより楽しめる
この本の前後に読む本
前に読む本: 『探偵ガリレオ』。同じ東野圭吾のシリーズ物で、まずは読みやすいミステリーから入るのがおすすめ。
後に読む本: 『赤い指』。同じ加賀恭一郎シリーズで、家族の闇を描いた作品。
読了データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ページ数 | 約340ページ |
| 読了時間の目安 | 3〜4時間 |
| 図解・イラスト | なし |
| 難易度 | ★★☆☆☆(テンポ良く読みやすい) |
まとめ
『悪意』は、犯人ではなく「動機」を追う異色のミステリーです。最後に明かされる「悪意」の正体は、人間の闘の深さを突きつけます。東野圭吾の技巧が冴え渡る、加賀恭一郎シリーズ屈指の傑作です。
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Amazonで『悪意』をチェックするこの記事を書いた人
ゆう
フリーライター
フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。