【要約&レビュー】『最後の努力 上』塩野七生——コンスタンティノープル陥落前夜の「あがき」

レビュアー: ゆう

※本記事はAIを活用して作成しています。

最後の努力 上

最後の努力 上

著者: 塩野 七生

ジャンル: 歴史

★★★★(4/5)
#歴史#ローマ#東ローマ帝国#塩野七生#コンスタンティノープル

3行で分かるこの本のポイント

  • 1453年・コンスタンティノープル包囲戦の克明な記録——1000年続いた東ローマ帝国の最後の日々——オスマン帝国のメフメト二世による包囲に対して、皇帝コンスタンティノス十一世と守備隊が54日間にわたって見せた「最後の努力」
  • 「滅びゆく帝国」の人間ドラマ——数で圧倒的に劣る守備隊・離反する同盟国・疲弊した市民——それでも戦い続けた人々の覚悟と悲劇を塩野七生が人間の物語として描く
  • 歴史の転換点に立ち会う臨場感——「古代・中世の終わりと近世の始まり」と言われる1453年という歴史的転換点のドラマを、塩野七生の圧倒的な筆力で体験できる

この本はこんな人におすすめ

  • 塩野七生の「ローマ人の物語」シリーズを読んでいる方
  • 東ローマ帝国・コンスタンティノープルの歴史に興味がある方
  • 滅びゆく文明と戦い続けた人間の物語に惹かれる方
  • 歴史を「人間ドラマ」として読みたい方

独自5段階評価

項目 スコア
歴史的描写の臨場感 ★★★★★
人物描写の深さ ★★★★★
読みやすさ ★★★★☆
歴史的事実の充実度 ★★★★☆
下巻への引き込み力 ★★★★★

要約・内容紹介

包囲される城塞都市

上巻はオスマン帝国のメフメト二世がコンスタンティノープルを包囲する準備と、包囲開始から防衛戦の序盤を描きます。オスマン側の圧倒的な兵力(推定8万〜10万)に対し、守備側はわずか7000人足らず。この数字だけで結末は明らかなのに、それでも「最後の努力」を続けた人々の物語が始まります。

皇帝コンスタンティノス十一世の冷静な指揮、ジェノバから来た傭兵隊長ジュスティニアーニの戦術、城壁の内側で祈り続けた市民——それぞれの立場から包囲戦が描かれます。

「助けに来ない」西欧への絶望

本書が描く最も痛ましい場面の一つが「援軍が来ない」という現実です。東西キリスト教会の統合という条件を出してヴェネツィア・ローマ教皇に援軍を求めたコンスタンティノス十一世。しかし実際に来たのはわずかな船団のみ。

「同盟」「同じキリスト教徒」という名目が、実際の政治的利害の前に空洞化していく様が、現代の国際政治を見ているようなリアリティをもって描かれます。

城壁の攻防

コンスタンティノープルを守る「テオドシウスの城壁」——この難攻不落の要塞をメフメト二世がどう攻略したか、守備側がどう耐えたかの攻防の詳細が上巻の中心です。大砲という新兵器が城壁を少しずつ崩し、それをどう補修して守り続けたかという攻防の記録は、軍事史・技術史としても読めます。

読んだ後に残ったこと

「分かっている結末に向かって読む」という読書の体験として、この本は特別な重さを持ちます。コンスタンティノープルが陥落することは最初から分かっている。それでも「もしかしたら」と祈りながら読んでしまう——塩野七生の筆力の恐ろしさです。

フリーランスとして「負けるかもしれない戦いに全力を尽くす」という経験をした時に、この本を思い出しました。結果より「どう戦ったか」に価値があるという感覚が、コンスタンティノス十一世の最後の選択に重なります。

読者の評判・口コミ

楽天レビューでは評価4.5以上の高評価。「下巻を一気に読んだ」「泣いた」という声が多く、「歴史書なのに小説より面白い」という評価が多数。

「上巻だけでは終わらないので下巻と合わせて購入すべき」という意見が多く見られます。

良い点

  • コンスタンティノープル包囲戦の全容が人間ドラマとして臨場感たっぷりに描かれる
  • 皇帝・将軍・市民それぞれの視点から包囲戦を多角的に見られる
  • 「負けると分かって戦い続けた人々」の悲劇に読者を引き込む圧倒的な筆力

注意点

  • 上下巻の上巻のみなので、下巻と合わせて読む必要がある
  • 東ローマ帝国・コンスタンティノープルの基礎知識があると理解が深まる
  • 歴史書というより文学作品として評価するべき作品

この本の前後に読む本

前に読む本: 特になし。東ローマ帝国の基礎知識があると読みやすいですが、なくても楽しめます。

後に読む本: 続きの『最後の努力 下』を続けて読むことを強くお薦めします。

読了データ

項目 内容
ページ数 約350ページ
読了時間の目安 4〜5時間
図解・イラスト 地図あり
難易度 ★★☆☆☆(歴史知識があるとより楽しめる)

まとめ

塩野七生『最後の努力 上』は1453年のコンスタンティノープル包囲戦を、皇帝・将軍・市民の人間ドラマとして描いた歴史大作の上巻です。「滅びると分かって戦い続けた人々」の覚悟と悲劇に引き込まれたい方に——歴史が人間の物語として最高に輝く塩野七生の筆力を体験する一冊として薦めます。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。