【要約&レビュー】『九十歳。何がめでたい』佐藤愛子の痛快エッセイ——老いに怒り、現代を斬る90代の本音

レビュアー: ゆう
九十歳。何がめでたい

九十歳。何がめでたい

著者: 佐藤 愛子

ジャンル: エッセイ

★★★★(4/5)
#エッセイ#佐藤愛子#老い#長寿

3行で分かるこの本のポイント

  • 90代でなお現役の作家・佐藤愛子が老いと現代文明に「何がめでたい」と一刀両断——ヤケクソの潔さが最高に気持ちいい
  • 笑える・怒れる・元気になれる——毒舌の中に愛と覚悟が詰まった長寿エッセイの傑作
  • 草笛光子主演で映画化も話題——世代を超えて刺さる「生きる本音」が言語化された一冊

この本はこんな人におすすめ

  • 老いや長寿に前向きに向き合いたい方
  • 毒舌なのに読後感が良いエッセイを探している方
  • 現代の「生きにくさ」に共感を覚える方
  • 佐藤愛子ファン・昭和文学が好きな方

独自5段階評価

項目 スコア
読みやすさ ★★★★★
笑える度 ★★★★☆
毒舌の爽快さ ★★★★★
老いへの向き合い方 ★★★★★
元気をもらえる度 ★★★★★

要約・内容紹介

「九十歳。何がめでたい」のヤケクソな本音

タイトルは著者自身が「ヤケクソが籠っています」と語った言葉から来ています。長寿を祝われるたびに「何がめでたいのか」と思ってきた佐藤愛子さんの本音が、そのままタイトルになりました。

1927年生まれ、90代でなお現役で書き続ける著者のエッセイは『女性セブン』での連載が大きな反響を呼び、書籍化。草笛光子さん主演で映画化もされた話題作です。

老いをユーモアで包む達人技

耳が遠くなる、体が言うことを聞かない、老いの不便さが率直に描かれますが、悲嘆には陥りません。「なってみなければ分からない老いの理不尽」を笑い飛ばしながら、「それでも怒るべき時は怒る」という矜持が伝わってきます。

「仕方がないことは仕方がない」という達観と「だからといって諦めない」という気概——この両輪が本書を単なる老いの愚痴本にしていません。

現代文明への辛口批評

SNS・過剰な気遣い文化・曖昧な言葉遣い——1927年生まれの作家の目には、現代の当たり前が奇妙に映ります。「最近の若者は何でもすぐ謝る」「物事をはっきり言わなくなった」という観察は、若い読者にも「確かに変だな」と気づかせる示唆があります。

実際に試してみた

僕の祖母が「最近の人は優しすぎて、気を遣い合いすぎて疲れる」とよく言っていました。本書を読んで、その感覚の正体が言語化された気がしました。

フリーライターとして文章を書く身として、90代でなお書き続ける佐藤愛子さんの姿は純粋に刺激です。「書くことが生きることだ」という背中が伝わってくる。読み終えると不思議と元気になれる一冊でした。

読者の評判・口コミ

楽天レビュー417件、評価4.01と高評価。「元気をもらった」「笑えるのに泣ける」「毒舌なのに愛がある」という声が多数。

「説教臭い部分もある」という意見もありますが、それを差し引いても読後感の良さは際立っています。老若男女問わず刺さる一冊です。

良い点

  • 90代の現役作家ならではの言葉の重みと説得力
  • 老いを笑い飛ばす毒舌エッセイの爽快感
  • 読み終えると元気になれる不思議な後味

注意点

  • 時代感覚のギャップが大きく感じる若い読者もいる
  • 毒舌・辛口が苦手な方には合わないかも
  • エッセイとしてのまとまりより断想集に近い構成

この本の前後に読む本

前に読む本: 特になし。老いや長寿に興味があれば入口として最適です。

後に読む本: 『まなの本棚』。芦田愛菜の読書エッセイと読み比べると、年齢を超えた「言葉の力」への信頼が共鳴します。

読了データ

項目 内容
ページ数 約192ページ
読了時間の目安 2〜3時間
図解・イラスト なし
難易度 ★☆☆☆☆(非常に読みやすい)

まとめ

『九十歳。何がめでたい』は、90代の現役作家・佐藤愛子が老いと現代文明を笑い飛ばす痛快エッセイです。毒舌の中に愛と覚悟がある。読み終えると不思議と元気になれる一冊です。

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この記事を書いた人

ゆう

フリーライター

フリーライター。WEBビジネス歴10年以上。3歳の息子を持つパパでもあり、育児と仕事の合間に年間200冊以上を読破。「この本で世界の見方が変わった」という体験を読者と共有したいと思いこのサイトを始めました。